朝だ。
道の駅の中は誰かがトイレに来るたびにドアがウィンウィン開いて熟睡できないのが欠点ですな。
一緒に中にいた他の2人は全く起きる気配がない。
きっと他の所でもこんな状況だったのだろうか、慣れてるんだろうな。
テントをしまわなくて済むのは案外楽だったりする。なんだかんだ目覚ましが鳴ってからうだうだしていたが、退去の準備は早かった。
さて、本日の天気は…
さて、本日のルートはどうしようか?
このまま進んで根室まで行くのも手だが…根室…???
いや何がある?
根室に寄るとかなりの距離を走らないと次の大きめな町に行けないんだよなぁ。
うーむ、根室は…いいや笑
釧路なら観光パンフレットにも大きめに載ってるくらいだし、そちらで観光を楽しむとしよう。
全くと言っていいほど車が通らない。マジで。
牧場が点在しているからかろうじて人の存在を意識できるが、マジのマジで静かだ。
車も通らなければ当然自転車なんてもってのほかだ。
北海道旅してまだ1度もローディーに遭遇してない( ˘ω˘ ) スヤァ…
なんか施設的なものも時折出てくるけど鉄線で入れないようになってるし。
道東ってこんなにも荒んでいるのか…。
野生のキツネなんて初めて見たぞ…。
海も見えず、広大な大地も見えず、ただひたすらに続く木々の中を進む。
時折、鹿の鳴き声が聞こえたり鹿自体が走ってるのが見える🦌
静かだ。季節的にも蝉が鳴くわけでもなく、鳥と鹿と車輪が回る音だけがこの大地に吸い込まれる。
だんだん視界が広くなり、気づいたら湿原に囲まれていた。
北海道ってなんでこんな湿原だらけなの…?
地図的にはここは根室市らしい。
知らないうちに根室まで来ていたようだ。根室の中心地はこの交差点を左に進めば行けるが、この日は釧路までなので素直に右折。
しかしここまで景色的にも観光地的にも何もないところなんて初めてだ。
いまいちワクワク感に欠ける。頼むからそろそろ欲しいよ???
親子なのか?色合いが違う…
交通量が少ないからいいが、せっかく広めの路肩が割れたコンクリートだらけで車道に出て走るしかない。
道東、しっかりしてくれぇ!
途中でコンビニも全然ないし、あってもトイレ休憩できる場所くらいだ。
そんな中、牧場牛乳で作られたソフトクリームが食べれるお店、「もうもう亭」を発見したから立ち寄ってみる’`,、(‘∀`) ‘`,、
と、思ったら開店前💢
猫ハウスがあったからしばらく眺めてみたり。
道東は私の“初めて”をたくさん体験させてくれる…!
この「もうもう亭」だが、ホームページを作ってないのか、調べても出てこない。
おそらく口コミだけで経営してるんだろうな。
開店時間で待てないので先に進む。
ここは霧多布湿原(キリタップ)という場所らしい。
“何もない”がなんか良い、というのは湿原には適用されない。
何か…何かないか…?
厚岸町(アッケシ)の中心地に入ると、交通量も段々に増えてきた。
途中、道の駅を示す看板を発見。
こんな所にある道の駅なんてタカが知れてる…と思いきや、その看板に書かれている文字を見て私歓喜。゚(゚^Д^゚)゚。
『厚岸グルメパーク』
ぅぅうううう行くぜ!厚岸!!!✌(‘ω’≡’ω’)✌
斜度10%の坂を登るらしい。なんて…なんて所なんだ…
これでしょうもない道の駅だったら…
ちょうどお昼時という事もあり、駅内はたくさんの人で溢れている。
とても活気のある道の駅だ。
ここ厚岸では牡蠣が有名らしい。国内で唯一、年中牡蠣を出荷しているのがここ厚岸だ。
低水温のため牡蠣の成長が遅く、養殖の時期をコントロールして年中出荷しているらしい。
むふふふ(´^ω^`)
そうとなればお昼は牡蠣しかない(´^ω^`)
駅内にはいくつかお店があるが、2Fにある「レストラン エスカル」で頂きましょうかね(´^ω^`)
しかし大変な混み具合で、なんと1時間待ち…
普通ならやめておく所だが、湿原の中を走り回ってきた私にはもうここしかない。
名前を記入してしばらく構内をウロウロすることに。
すると、奇跡のスポットを発見!
ななななななんと!フリーバッテリーチャージスポットぉぉおおおおおおおおおお!!!!!!
神!!!マジで神!!!
今までそんな所なかった…。゚(゚^Д^゚)゚。
iPhone、カメラを繋ぐ…充電開始ぃぃいい!!!
まじかよソニーのカメラもイケるとか神か!!!
ソニーといえば互換性のなさがユーザーをイライラさせ…()
しばらくしたところでレストランから呼び出され、注文したのがこちら。
厚岸名物の牡蠣と、帯広名物の豚丼を合わせた贅沢な一品である。
牡蠣は海のミルクと言われるだけあってとてもジューシー、豚肉は甘いソースと絡んでクセになる味わい。疲れた体にはもってこいですな!
ペロリと平らげ、満腹感に満たされながら道の駅を後にする。
この時点でもうメインイベントは終了と言っても過言ではない。危うくテントを設営し始めるところだったが、自分に言い聞かせて次の町へと向かう。
視界の先には霧が。湿原という土地柄なのか、この霧が朝から出たり消えたりを繰り返している。
ワリと山の中を走っているが、朝の閑散とした交通状況とは打って変わって釧路ナンバーの車が多く走るようになってきた。
次第に景色も自然から街へと変わっていき、釧路市に入ってからはそれなりにコンクリートの建物も多くなってきた。
国道沿いには地方都市あるあるのイオンなどの定番チェーン店が立ち並ぶ。この調子だと駅前はきっと繁華街が広がっているんだろうなぁと思いながら街の中を走り、駅へと向かう。
いくつかウネウネとしている道を進み、ようやく駅前に到着。
なんか思っていたのとちょっと違う…。
もっと華やかな感じだと思っていたけど塗装は剥がれてるし変に看板も古いし全体的にボロい。
駅前のさびしい感じ、うちの地元に似ている、、、
あっれれ〜?おっかしいぞ〜???
さて、この日は釧路で一泊すると決めていたが、流石に駅前にテントは設営できなそうだ。近くに道の駅があるわけでもない。天気予報を見ると、夜中には雨が降るらしいから天井のある公園を探すこととしよう。
しかしここからが本当に大変だった。市内の公園という公園を探しても天井のある広めのスペースがない。なんとか天井のあるベンチは見つけても横風が吹けばすぐに濡れてしまうようなところばかりだ。
なんとか天井と壁のあるベンチを見つけてもとにかく汚い。寝袋だけ広げて寝ようかと思ったけど生理的に受け付けない汚さだ。それに浮浪者が使いそうな感じもプンプンしてる。
それからとりあえず風呂だけはしっかりと入りたい、という事でいくつか探してみたが日帰り温泉をやっているところが全然ヒットしない。あっても駅からけっこう離れた場所にあるし。
そしてもう一点。この日は洗濯もしないといけないからコインランドリーも探さないといけない。
それから観光もろくに出来なかったからせめて夕飯だけでもしっかり食べたい。
…どうする、どうするか。
まずコインランドリーを探し、回してる間に飯を食べ、洗濯物を回収したら風呂に入り、そこからネカフェに泊まる。
よし、このプランで行こう!
さて、コインランドリーだがそもそもヒット数が少ない。
この時点で半ギレだが、1番近くにあるコインランドリーに行ってみると、そもそもそんな店がない。
わたくし困惑。゚(゚^Д^゚)゚。
いよいよ釧路が嫌いになってきた。
あああああああああああああ面倒くさい(ꐦ°᷄д°᷅)
もういいや、結局寝るところも温泉も決まってないし、どこかビジネスホテル探そう…
ということでGoogle先生を開いてみたが、探せども探せどもどこも満室(´◉◞౪◟◉)
いかん、このままでは本格的に浮浪者だ…。
イチかバチか、ちょっと離れたところにあるコインランドリーを当ってみよう。(あわよくば24h営業かも)
と、数キロ走ってみたところでちょっとよさげなビジネスホテルを発見!
「じゃらん」などにはおそらく載っていなかったが、ここのHPを見てみると一泊4,500円で宿泊できるらしい。
これは行くしかない!
さっそく受付に行って確認してみると、やはり満室らしい。くっ…
しかし、満室でも直接受付に来られた方には特別に、通常では提供していない「離れ」でよければ宿泊させてもらえるとのこと。
「離れ」って、、、とりあえず案内してもらうことに。
おぉ!綺麗な部屋じゃないか!確かに少し古いところはあるが、テント泊していた身からすると天国でしかない。
おまけに本日は「離れ」を利用するお客さんは私以外いないということで、一軒貸し切り状態!
お値段は一泊¥3,700円!十分すぎる…。
二つ返事で受付を済ませ、1人部屋で大きく伸びをしてみる。
うーーーーーーーーーーーーーーーーん、部屋があるって楽だ。
それにしてもまさか釧路に屋根付きのテント張れるところが全くないと思わなかった。
コインランドリーに行って洗濯ものを回し、夕飯を求め市内をさまよう。
釧路の名物を調べてみると、「スパカツ」というゲッティーとカツを合わせた食べ物があるらしい。
ツーリング中のポリシーというか、気に入った町にはしっかりとお金を落としていくのだが、釧路テメェだけはダメだ夕飯はセブンじゃボケぇ。
そして噂のスパカツと、北海道限定クラシックビールを購入。
スパカツだが、わざわざ合わせて食べる必要もない例のあれでした。
イチゴ大福と一緒。
風呂は湯舟に温かい湯がくまれていた。ありがとう支配人。
ざぶんと風呂に入り、そうそうに布団に入って就寝。
そろそろ帰りの飛行機予約しなきゃ…。
5日目(別海町-釧路市)
走行距離143.58km
総距離646.32km