【北海道自転車漂流記】1日目 試される大地への切符 (稚内市〜猿払村)

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朝だ。
旅立ちの朝が来た。
まだ5時だというのに外は随分と明るい。
カーテンをシャっと開け、窓から外の世界を眺めてみる。
別に何も変わらない、いつもの朝だ。でも胸の奥の高まりのせいか、普段の何気ない日常もなんだか特別な感じがする。
旅立ちの朝はいつもこうだ。
事前に仕込んでおいたバッグ類を自転車に取り付け、朝の眩しい日差しの中に向かって家を出る。
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輪行スタイルにして改めて“コンパクトだなぁ”と思う。
これから1週間キャンプツーリングするようにはとても見えない。
この中にテントも寝袋も入ってるんだぜ…???
さて、向かうは羽田空港。
日本の空の玄関口だ。
新幹線と違って、“次でいいや”が通用しないから時間に余裕を持って行動する。
普段から飛行機を使ってる側の人間じゃないから流れとか混み具合とかあまり分からないが、うーん、でも何とかなるんだよなぁ実際。
昔なんて田舎から東京に行くってだけなのに乗り換えとか時刻とかめちゃくちゃ調べて、調べに調べて、ミスった時にどう行動すればいいかまでしっかりと調べてるくらいには不安だった。結局行きだけで2回乗り間違えたけど。
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さて、ロビーだ。
キャリーバッグを持った人たちで溢れてる。
それってつまり、幸せで溢れてるって事ですよね。
搭乗手続きですらドキドキしちゃう。
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1週間のキャンプツーリングは14kgで始められますご確認ください。

さて、飛行機輪行だ。
何か工夫できるほど経験値ないので電車輪行時と何も変わらず。
壊れても自己責任ですよ〜ってサインをすると少しだけ緊張感出てくるが、そこはANAさん取り扱いが丁寧。
どちらが上面かのシールを貼ってもらい、現地で手渡してくれるようお願いする。
搭乗手続き、荷物検査、保安検査を済ませ、稚内空港行きのターミナルへ向かう。
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ちょっと試される大地を試してきます。
飛び立つ前の圧倒的なスピード感とか轟音とかが好き。
そして離陸。
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どんどん世界が小さくなる。
飛行距離およそ1200kmを2時間弱で行けてしまうんだもの。
文明の利器ってしゅごい(しゅごい)。
のんびりとこれからの事を考える時間もなく、気が付いたら北海道上空を飛んでいた。
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そして稚内空港に着弾。

空気が!!!冷たい!!!

その気温18℃。

スーハースーハースーハースーハースーハースーハースーハー

さっそく北海道のすっばらしい空気を堪能。

輪行解除。

機材に損傷は、、、なし。完璧なスタートが切れそうだ。

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いよいよ、旅が動き出す。

さて、行きますか!

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アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
北海道だ!!!
さっそくこの景色!!!
解放感と開放感!!!
やっべーぞやっべーぞ前しか見れないのがもったいないくらいだ。
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卍 向かい風 卍

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うぉー…風車がたくさん見える。

なんだこのスケール感は。

最&高。

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青空ー!!!

めちゃくちゃ綺麗な空。

めちゃくちゃ綺麗な海。

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たまらん。

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あんなに遠くにあった風車が気づいたらこんな近くに。

近くで見ると、その大きさがよくわかる。

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宗谷丘陵への入り口だ。

氷河期に形成された地形で、明治時代の山火事により樹木はほぼ消失。

気温も上がらず、この圧倒的な強風のため樹木が現在も回復していないため、肉眼で周氷河地形を見ることができる数少ない場所である。

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前回は霧がかかっていて数メートル先をみるだけでやっとだった。

いったいどんな景色なのだろう…?

さあ、私にその絶景を見せてくれ。

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語彙力無くした。

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遮るものが何もない。

時折雲の影が視界を暗くするくらいだ。

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お、

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こっちをじっと見ている。

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頭悪くなりそう。

圧倒的なスケール。

自分の脚でこの大自然の中を駆け巡るって幸せすぎるなおい。

自転車だからこそ、体感できるものがある。

そして、日本の最果てが見えてきた。

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日本最北端の地。
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もうすぐそこにロシアが見える。
なんて地だ。
岬のこの最果て感が好き。
ロシアからの風を全身に浴び、自転車にまたがる。
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ここから先は未知なる道だ。

どんな景色が待ってるのだろう。
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やっぱスゲェわ。
宗谷ウィンドファーム。
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どんな削られ方してんねん( ꒪ д꒪ ⊂︎彡☆︎))Д´)
宗谷岬出てからこんな景色の連続。
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時折何もないところを通る。
というか、木々以外に何がある…???
久しぶりの北海道で忘れてた。
そうだ、ここ、何もないんだった’`,、(‘∀`) ‘`,、
そろそろコンビニが欲しいんだけど、走れども走れども景色が変わらない’`,、(‘∀`) ‘`,、
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おぉ、ようやく街らしいところに来た。
40kmぶりくらいのセイコマでようやく一休み。
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日が暮れる…。

さて、どこでテントを設営するか。
あともう少し走れば少し大きめの町に行けるはずだから、そこで寝るとしよう(´^ω^`)
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と、思ったがたまたま見つけた道の駅がめちゃくちゃ良さげだぞ’`,、(‘∀`) ‘`,、
一応確認したが、どうやらここは猿払村という場所らしい。
レストランもあり、温泉施設もありって、おいおいまさかこんな辺境地にオアシスがあるとは思わなかったぞ。
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タイミングを逃すのは恋だけで十分だ。
ここで寝よう!
そうと決まればまずは飯だ!
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ででん。
猿払名物のホタテを頂くなど(゚∀゚︎≡゚︎∀゚︎)
デカくて柔らかくて味も濃くてうまうま✌(‘ω’≡’ω’)✌
その後は温泉で体の疲れを癒す。
地元の漁師の会話が
『明日あそこの島行くんだけど…』
『今年はホッケがなぁ…』
ウケる。
初日からこんなにのんびりしてていいのかな?
風呂から上がってテントを設営できそうな場所を探す。
車中泊する人達で駐車場にはけっこうな車の量があった。
道の駅のちょっとしたスペースが屋根もあっていい感じだったのでそこにチャチャッと設営。
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バッチリだ。
エアマットを膨らませ、寝袋も用意し、いつでも寝れる状態にしたところでちょっと夜の散歩に。
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夜の牧場はいいぞ。

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北海道の星はヤバい。

当然あたりに電気はないのでちょっと道を外れれば闇闇闇。
そんな闇の中、ゴウンゴウンと波が打ち付けられる音がずーっと聞こえるのもちょっと怖いかも。
風も強いし気温も下がって来たのでテントに戻る。
寝袋にくるまりながら今日のこととこれからの事を考えてみたけど、あんまり頭働かないよね’`,、(‘∀`) ‘`,、
明日のことは明日考えよう。
つづく。
1日目(稚内市 – 猿払村)
走行距離56.87km

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