【中部ツーリング】2日目 自転車で登れる最高地点、乗鞍(白川郷〜松本)

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知らない天井だ。

ん?天井がある…????

脳がだんだんと視界に追いついてくる。
そうだ、白川郷でテント泊してたんだ。

時刻は午前3時半。寒い。季節は…秋?
あれ夏だよねいま?寒いわけないだろ`,、’`,、’`,、’`,、’`,、(ノ∀︎`)’`,、’`,、’`,、’` ,、’`,、

笑ってる場合じゃない。寒すぎわろた。
いや笑ってる場合じゃない。

まさかこの時期にコーンポタージュにお世話になるとは…。
ありがてぇ。
前日に買っておいたおにぎりをmgmg。
しっかりと食べなければ!
実は眠る前にはお腹が空いていた。
これだからツーリングは困る。1日に10食くらい食べても体重が減ってることなんてザラだ。
そしていそいそとテントを撤去する。
撤去する時は設営時よりも素早く!というのが頭の中で一つある。まぁ心がけだね。
そして全ての準備が終わった。
昨日一緒に周った人はまだ寝ているので、心の中で旅の健闘を祈りいざ出発!
時計の針は4時半を回ったところ。

まだまだ周りは暗いしお月様がニッコリと顔を覗かせている。
なんでこんなにも早いスタートなのかと言えば、この日は白川郷から乗鞍岳を越えて松本まで走るからだ。

“乗鞍岳”

もう響きだけでお腹いっぱい。
写真でしか見たことがないが、かなりの絶景である。
なにせ舗装道路最高到達点だ。

頂上付近は森林限界を迎えて高山植物しかない。
ツーリングの聖地と言っても過言ではないだろう。

そのためにまずは日高市方面に向かう。
その途中、まず最初に出迎えてくれるのがこの天生峠だ。

朝一からなんで峠越え`,、’`,、’`,、’`,、’`,、(ノ∀︎`)’`,、’`,、’`,、’` ,、’`,、
まだ月があんなにもハッキリと見える。
いやしかし想像以上に斜度がある上に長いなおい。そしてヘアピンカーブの連続だ。
当然のように汗が吹き出る。
すると突然の滝。
すごい水量だ!なるほどこれは涼しい。
滝まで結構距離があるがここまで冷気が届いてくる。
しかしここからが長い、というか長すぎる。
見上げても見上げてもまだその先に道がある。
これは予想外でーす_( _´ω`)_
雲に隠れているが、白山連峰である。
美しい…。
ちゃんと雲が晴れた日にはどんな景色が見られるのだろうか。
冷たい風が吹き抜ける。
ジッとしていると少し寒いくらいだ。急に風が冷たくなった???
不思議に思って調べてみると、どうやら高野聖の泉鏡花にも同様のことが書かれていた。
“何しろ山靈感應あつたか、蛇は見えなくなり暑さも凌ぎよくなつたので、氣も勇み足も捗取つたが、程なく急に風が冷たくなつた理由を會得することが出來た。といふのは目の前に大森林があらはれたので、世の譬にも天生峠は蒼空に雨が降るといふ。”
大森林…。
まさにその通り。峠一帯にブナをはじめとした落葉広葉樹の原生林が広がっている。
そして太陽が森林に光を注ぎ始めた。
アアアアアアアアアアアアアア……
この世で最も美しい瞬間だ。

そしてついに峠越え。
標高1,300mもあったのか…。どうりで長いわけだ。

しかし登った分だけ下りがあるのが山の面白いところ。
ここから一気に日高まで下る!

斜度は10%はあるであろうヘアピンカーブの連続をスルスルと下る。
こっちから登るのもまた面白いかもしれないな。
そして下り終えたところで住宅地が見え、そこには嬉しいサービスが(´^ω^`)

うぉぉぉぉぉぉおおおおおおおトマトだぁぁぁぁあああああああ

そして湧き水だーーー!!!
思わず駆け寄り、腕や脚、顔に水をかける。
冷たくて気持ちい!!!!
一気に体が冷えた(´^ω^`)
そして肝心のトマト。

トマトがキンッキンに冷えてやがるよぉぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!

これは美味い!
朝から冷えた塩トマトをいただけるなんて…。
これは素晴らしい。また来よう。

完全に実写版ぼくの夏休みと化してしまった。
見渡す限りの山、山、山。
川の水が太陽の光をキラキラと反射させて眩しいくらいだ。

しばらく進むとようやく町らしくなる。
そこで金沢ぶりに見かけたファミリーマートに立ち寄り食料・飲料を買い込む。
天生峠を越えたお腹はすでにハングリー_( _´ω`)_
とにかくカロリーカロリーカロリーーー!!!!

大  量  購  入  (´^ω^`)
バナナも売ってるし栄養ドリンクもサラダもなんでも買えるし、ツーリング中に不足しがちな栄養バランスを考えるとコンビニ様様なんだよなぁ。

食事を終える頃にはもうすっかり太陽が本気でギラギラし始めた。
暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い暑い!!!!!!!
何本飲んでも物足りないくらいに汗が出る_(:3」∠︎)_

雲、ください。
単線っていいよね。わかる。
そしていよいよ待望の文字。

ついにきたか“乗鞍岳”。

要するにここから40kmほどは登り続けるわけだ`,、’`,、’`,、’`,、’`,、(ノ∀︎`)’`,、’`,、’`,、’` ,、’`,、

すると割と序盤の方で最終コンビニが出現。MAJIKAYO_( _´ω`)_
つまりここでの補給が最後になるわけだ。
お腹は空いていないが、無理矢理腹に詰め込んで余計に購入。
空腹は問題なさそうだが、水分が不安すぎる…。
なにせこの暑さだ。
さっきから滝が汗になってるレベルで全身から吹き出ている。
バッグの容量いっぱいにアクエリアスを購入。
とりあえずこれで乗り切るしかないな…。

しかし暑すぎる…。
もうすでに半分飲みきってしまったが、まだまだ序盤だ。
幸いにも自販機があったのでなんとか生きていけたが、これはとんでもねーぞ。

湧き水…!!!
ひたすら全身に水をかけて体を冷やす。
ふぇぇぇ:;(∩︎´﹏`∩︎);:

そしていよいよ乗鞍岳への道が開けた。

ここからググッと斜度が上がる。斜度表示はを見ると10%近い登りがずっと続く。
これは帰れと言っているのだろうか?
こちらはテントまで詰め込んだ重い車体。カーブ1つ曲がる度に脚がつくようだ。

山頂までまだ20km近くある。
完全にリサーチが足りなかった…
食料も飲料も残りわずか、そしてこのキツい登り坂。
体力に不安しかねーぞ`,、’`,、’`,、’`,、’`,、(ノ∀︎`)’`,、’`,、’`,、’` ,、’`,、


なんとかして乗鞍スカイラインのスタート地点に到着。
え、やっとスタート地点、、ここからが本当の乗鞍ってことですか?
たたたた体力が、、(;^ω^)

ゲートもあったり管理人がいたりとなかなかしっかりしている。
この先はもちろん電灯なんてないし電波もほぼない。
だから陽が沈む前にしっかりと下山できるような時間を逆算してゲートを管理しているそうだ。
その時間はたしか15:30。
ここを15:30には出発しなければこの先には進めない。
そして仮に間に合ってもこの先にも再びゲートがある。こちらはたしか17時だっただろうか?
ゲート2つもあるとかどこの本格レースだよ:;(∩︎´﹏`∩︎);:

管理人「スピードを出しすぎないことと、熊に注意してくださいね〜
熊だなんて`,、’`,、’`,、’`,、’`,、(ノ∀︎`)’`,、’`,、’`,、’` ,、’`,、
まさかこの後本当に遭遇するとは夢にも思わなかったのであった…。

さて、乗鞍スカイラインである。

急勾配なヘアピンカーブが連続するが、天生峠とは全く異なる。
まず、常に空が見える。下界が見える。
ゲート付近ですでに標高1,000mはあっただろうか。
周りを見渡せば絶景しかない。

すごい、すごすぎる…!!!
カーブを一つ越える度に絶景が待ってる。
だから楽しくて仕方がない。
登ることがこんなにも楽しいだなんて。初体験。

標高2000mを越えたあたりから景色と空気ががらりと変わった。
高い木がない。周りの木々は背が低く、普段あまり目にしない花や草が生えている。

そう、ここは森林限界だ。
木々が邪魔をしないから風を直接感じることができるし、その冷たさを肌や肺で確かに感じた。
これが乗鞍岳…!!!
気づかないうちに笑顔で走っていた。
やれやれ狂ってやがる。
だがしかし本能には逆らえない。

ここはなんて素晴らしい場所なんだろう!


しかし標高が高くなるにつれ、霧がどんどん深くなっていった:;(∩︎´﹏`∩︎);:
くそぅ、頂上から見る景色が最高だというのに。

うっ…何も…何も見えねーぞ!!!

はたしてどうしてこんな大きな岩がこんなところにあるのだろうか。
そして若干だが硫黄の匂いがする。
温泉でも掘れるのだろうか?
そうこうしているうちに硫黄の香りも消えてきた。霧の中からでも分かるくらいに視界が開けてきた。
そしてついに、

長野着弾!!!!
乗鞍スカイラインの入り口から約2時間半かけてようやく着いた!
ここは標高2,716mの舗装道路最高到達点だ。
こんなところまで走れるんだもの、自転車ってすごい。

登山口。
ハイヒールでも登れる3000m級の山として有名だ。
晴れていたら登ってみよう。とりあえず今は寒い、寒すぎる:;(∩︎´﹏`∩︎);:
じっとしていると背中がゾクゾクする。

用意していたウィンドブレーカーを羽織ってみたが所詮は気持ち程度の風除けだ。
そしてここのダウンヒルはとんでもなかった。
とにかく寒い寒い寒すぎる:;(∩︎´﹏`∩︎);:
ブレーキを握る手が寒さで震える。

すると突然、視線の先に黒い大きな影が現れた。
大きい。すごく大きな影だ。
まさかのアイツ。登山客にも一気に緊張が走る。

「熊さんだ!!!」

進路を180°変え、ギアを一段あげて下ってきた道を一気に駆け上る。
おそらくトップスピードが出たであろう速さで登った。
熊も違う方向へ逃げて行き、万事休す。

再びダウンヒル再開だ。
いや〜まさか熊さんに出会うとは。これが乗鞍。
恐ろしいぜよ。

途中で休憩所があったから立ち寄ってみた。
中は落ち着いた雰囲気。
あまりにも寒かったからおしるこを注文。
あ…あったまる…:;(∩︎´﹏`∩︎);:
この標高にこれだけ寛げる空間があるとは。まさに天国じゃないか。
このままここに居座りたい気持ちもあったが、実はなかなかにいい時刻。
重い腰を上げて再び風を切るダウンヒルへ。
下っているとすれ違うサイクリストが多い。
実際乗鞍スカイラインから登ってる人は片手で数えられるほどで、降りて行く人の方が圧倒的に多かった。
次に登る時には松本側からにしよう、なんて思ったりしたが、なかなかハードルが高いことが分かった。
というのも問題なのがこのトンネルだ。

松本側なら見て、乗鞍エコーラインのゲートにたどり着くまでにたくさんのトンネルを越える。
これがまためちゃくちゃ狭い上に路面は荒れてるし濡れてるし。おまけに自家用車はもちろん、観光用の大型バスの交通量が尋常じゃなく多い。
近くが上高地っていうのもあってとにかく交通量が多すぎる。

これまでいろんな土地を走ってきたが、ここだけはわりと本気で死にかけた。

進むのも怖い。路肩をちろちろ歩くのも怖い。とにかくもうこんなところは二度と走りたくない!!!
このトンネルを超えるなら、とにかく夜か朝!!!
ようやく傾斜が緩やかになってきた。
このあたりは、ダムの上を走ったり道の駅があったりと、足を止めてゆっくりとしたくなるポイントが多い。
が、トンネル疲れが効いて、もうとにかく早く市内に出たい、、
おまけに雨まで降ってきた。。。
そして雨雲と並走して松本に向かってたからいつまで経っても雨が止まない`,、’`,、’`,、’`,、’`,、(ノ∀︎`)’`,、’`,、’`,、’` ,、’`,、
山岳地帯を抜けても結局道が狭い。
路肩は自転車が走るスペースなんてないし片側1車線なんだもの。しかも交通量は多いし。
う〜む。ストレスはんぱねえ。

途中で小さな太陽がたくさん咲いていた。
そして雨もようやく上がってきた!
歩道をゆっくり走るのもアホらしくなってきたし!交通量云々は置いておいて、車と同じスピードで走れば問題ないっしょ!ってことで車道でラストスパート。
そしてようやく松本駅に到着したのが19時前。
さすがにそろそろグルメな物を食べたい!
長野といえば蕎麦!!!
ということで有名な蕎麦屋を探し回ったが、閉店してるか売り切れになってるか見つからないか。しかも観光客だと思って舐めてる野郎達が寄ってたかってくる…。
もう無理、疲れた。ほんと、疲れた。

最終的には地元民オススメの“たけしや”の焼きそば定食。
炭水化物に炭水化物がついてやがる`,、’`,、’`,、’`,、’`,、(ノ∀︎`)’`,、’`,、’`,、’` ,、’`,、

デブの極みだが疲れた体にはありがてぇ。
味としては「甘い」。
ソースが甘いこと甘いこと。これはこれで面白いな。
食後のあとにはもちろん風呂!!!
大浴場やで_( _´ω`)_
疲れきっててもはやお湯に溶けそう…。
これだから日本は最高なんだ。
コンセントが見つからなかったから風呂から上がったらチャッチャと片付けて撤収。からの宿探し。
さすがに観光地だけあって、夜になっても人が多い。
橋の下にでもテント張ろうかと思ったが、草地で濡れてたから却下。
コインランドリーで洗濯しながらGoogleマップと格闘し、最終的には松本駅から少し離れた所の公園に決定。
屋根がある場所が少なかったから、重要文化財の建物の玄関にテントを設営。
ここなら夜中も見回りがあるだろうし安心して寝れるな()
そして爆睡。

2日目(白川郷〜松本)

走行距離:175.31km
走行時間:10時間55分
最高速度:54.3km/h
平均速度:16.0km/h
獲得標高:3,358m

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