【中部ツーリング】1日目 伝統と自然の集落(金沢〜白川郷)

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朝が来た。
時計は4時を指している。
普段なら何も見なかったことにする時間だが、スッと起床モードに切り替わった。
いつもより頭が冴えてる。
これがワクワクしているって感覚だ。
毎朝のルーティーンをこなしていそいそと準備する。
いざ。
金沢までは新幹線。
バイクパッキングの良いところは輪行が楽なところだろう。
キャリアやパニアがあったらいちいち金具を外さなきゃいけない。
この日は平日ということもあって自由席の車両後方を確保できた。
やはり輪行は平日に限るなぁ_( _´ω`)_
金沢が近づくにつれて雲が晴れてきた!
そういえば晴れた日に走るのもなんだか久しぶりな気がする。
ここ最近は夜中に移動してたから…()

金沢駅に着いたのが10時ごろ。

ゆったりとしたスタートだ。
そんなことよりとにかく暑い!!!
じっとしてるだけで汗が吹き出る。
なんて青空なんだ…。

金沢を訪れたのはこれで人生2度目だが、本当に綺麗な街並みだ。
北陸新幹線が開通してからかなりの観光客が流れ込んでいるらしい。

しかし走り始めて30分でこの景色だ`,、’`,、’`,、’`,、’`,、(ノ∀︎`)’`,、’`,、’`,、’` ,、’`,、
山と田んぼしかないじゃねーか`,、’`,、’`,、’`,、’`,、(ノ∀︎`)’`,、’`,、’`,、’` ,、’`,、
まさか朝一に寄ったコンビニが最後になるとはこの時誰も思わなかっただろう…。

ド田舎にもほどがあるぜ。

Googleマップを見ながら進んでいるものの、どんどん文化圏から離れていくと不安になる。
おまけにこんな看板を目にしたら、、

「通行止」ってこれは通っていい看板の置き方ですよね!?
不安になるんですけど!!!

ここら辺はこんなようなゲート?がところどころある。
大雨時、大雪時には通行止めになるから注意が必要だ。

そしてここから先は道の狭い山岳ステージに入る。
この時にはすでに飲み物は空だった。
自販機でまず1本買って飲み干し、さらにもう1本購入しておく。

斜度10%はあるだろうか…
どんどん標高が上がる。
途中で採掘場があったりするが、そもそも車が通る道である事が信じられないくらいに狭くて急だ。
これがしっかりと県道なんだから田舎って怖い_( _´ω`)_

まだまだ登る。

だけどなぜか不思議なことに、この状況が楽しくて仕方がない。
それはやはり白川郷がこの先に待っているからだろう。
ずっと前から何度も頭の中で行ってみたいとイメージしていた場所に向かっているという事実だけで、もうたまらなくワクワクする。
とは言え、ワクワクと体力は関係ない。ハッキリ言ってだいぶ疲れてます!・*・:≡︎( ε:)
暑い…暑すぎる…。
自分の影が小さいくらいに太陽が真上から照らしてくる。
ペダルを踏むたびに汗が落ちる経験なんてそうそうないだろう。

そしてついに富山県に突入。

ようやくこの辛い登り坂も終わった…。
足を休めて息を整えると、ハッとするくらいに周りが静かだ。
山頂を登った時に体験できるこの感覚がたまらなく好きでクセになる。
ここからは下り坂!
ペダルを踏まなくても40km/hなんて簡単に出ちゃうんだから凄いよね。
久しぶりのスピード感でハンドブレーキかけながら安全第一で下る。
ちょっと前までは何キロ出せるかに全力を尽くしてたけど、今は正直そんなことはどうでもいい。
とにかく足を休めたい(笑)
くねくねした道を下るとダム湖が見える。

ふぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおたけぇぇぇぇええええええええーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!

刀利ダムだ!!!
近くで見ると迫力満点_( _´ω`)_
写真じゃ伝わりにくいがかなり高い。高いというか深いというか。
とにかくゴリゴリの自然の中に突然の、しかもゴリゴリの人工物()が現れて神秘的だった。
よし。っと思い、ちょっと恥ずかしさを感じながら小さく「あっ!」と声を出す。
すると音の反響がハンパない。期待以上にキレイな「あっ!」が帰ってくる。
もちろん叫んだ、心が叫びたがってるんだ。
「・・・!!!!」
白川郷へは刀利ダムをさらに南に行き、ブナオ峠を越えていく道が最短ルートになる。
が、噂によると通行止になっていない日がないらしい。

噂は現実だった…。“当分の間”とはいったい…。

黒の破線部分が通行できないため、仕方なく赤の破線の通りいったん北上するような迂回ルートを選択。
ある程度下るとようやく人が住めるくらいの場所になってきた()
田舎に住むって大変だよなぁ〜
利益とか住みやすさとか全部度外視できなきゃとてもじゃないけど生活なんて出来ないだろう。

五箇山の表示が見えた!

ここら辺でようやく白川郷まで半分といったところか。
ここから先も当然山岳ステージが続くわけで、当分食料や水分は補給出来そうにないだろうな。

久しぶりに見かけた自販機で水分を補給する。
何リットル飲めば満たされるのだろうか?
何度も言ってるがとにかく暑い!
予報ではもともと曇りだったはずが容赦なく直射日光が照りつけてくる。

国道304号を登る。
ご覧の通りの斜度です()。

標高の高さを感じてきた。
朝に自分が港町にいたとは思えない景色が続く。
この国道を進んだ先にある谷の名前が「人喰谷」という名前のインパクトが強すぎる谷がある。


“名前の由来は昔話にもなっていて、峠の中を重い荷物をかついで行き来する人、ボッカ(歩荷)の隊列がこの場所で雪崩にあい、あたりのものすべてを呑み込んでしまったことがあり、この谷が一人残らず食べてしまったということから名付けられたとされます。”

秋には紅葉が美しいらしいが、できればこの道はまた登りたくはないな、、

3kmはある五箇山トンネルを抜ければ一気にダウンヒルが始まる。

この辺りは「相倉合掌造り集落」で、世界遺産に登録されているらしいがやはり物足りなさを感じる。
もちろん落ち着いて観光できるならしてみたいし、きっと雰囲気もあって満喫できる自信がある。が、とりあえず今回はスルー。

そして再びの登り。
とは言え、斜度はゆるいし難所はもう越えてしまったかは後はマイペースに景色を楽しみながら走れる(´^ω^`)

く、くま…。
食えるのね…。
続いて見えてきたのが菅沼合掌集落群。
やはり物足りなさを感じずにはいられない…。
なぜだろう、作り物感が強い。
とりあえず今回はスルー。

まだまだ登り坂が続く。が、次第にペースが上がる私。
早く!白川郷が!見たい!!!!!
その一心が疲れも全部関係なしに足を早めてしまう。

そしてついに飛鷹合掌ラインに突入!
何が面白いって、川を渡るごとに県境が変わるところだ。

実際に走ってみると岐阜、富山、岐阜、富山、岐阜と何度もめまぐるしく変わる。
こんな不思議なところもあるもんだなぁ。
白川郷まで残り15km!!!

何度トンネルを抜ければ気が済むのか()

しかもこのトンネル、雨とか雪とか湧き水の影響か知らないが、ものすごく冷えてる。
トンネルがキンッキンに冷えてやがるよぉぉぉぉぉおおおおおお!!!!!!

避暑。まさに避暑。
ありがたや〜。

もうここでしばらく休みたいって気持ちもあるが、一気に駆け抜ける。
そして…
到着!白川郷だ!!!!!!!!!!!!
金沢から白川郷まで自転車でやってきたぞ!!!!
ようやくの到着時刻は16時ごろ。
思ってたよりは早めに着いたかな?
しかし暑かった。いや〜暑かった。何が辛いって暑かった。なんせ暑かった。やっぱり暑かったしどうしたって暑かった。
この後はもう自転車に乗る予定はないから完全にモード変換。
自転車を適当に停めて、レッツ観光₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾
さぁ、まずはどこから見て回ろうかしら!
なんて考えてたら声をかけてくる第一旅人発見!
一目見て分かった。絶対自転車でロングライドしてるな…。
???「よかったら一緒に周りませんか?」
まさかのデートのお誘いぃぃぃぃぃいいいいいいいいいい
ツーリングはこういう出会いがあるから面白い。
わ、わたしで良ければぁ〜///
ということで一緒に見て回ることに。(もちろん相手は♂)

さて、世界遺産 白川郷だ。
この建物も田んぼも道路も自然も全部がオンリーワンな白川郷なのだ。

想像以上に綺麗で独特な雰囲気がある。
自分の脚であの険しい山々を越えてきたからこそ、この雰囲気に余計に神々しさを感じてしまう。
いや、神々しさというのもおかしい話か。なにせ実際にこの村で人々は生活している。
この雄大な自然の中に逆らうことなく溶け込み、伝統と人々の生活が息づいている。
写真を撮るなと言う方が酷じゃないですか!!!

途中建物内が見られる長瀬家に立ち寄る。

趣深い…。

あの外観だけでも立派だが、中もなかなかに立派じゃねーの。
なんと5階建て。もう一度言うが5階建てである。
これが“合掌造り”というやつか…。
金属を使わないで組み立てられた複雑な構造、縄の締め具合、随所に見られる季節に合わせた工夫、見ているだけで時間も何もかも忘れてしまいそうだ。

さて、観光再開だ₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾

展望台まで登ってみる。

歩くこと数分、
アアアアアアアアアア…
ビューティフォー…
沈みゆくオレンジの光を浴びる。
はぁ…満足だ。
これが夏の白川郷…!!!
秋にはどんな表情を見せてくれるのだろう?
冬には?春には?
白川郷に行くなら春と夏と秋と冬がおすすめ。
さて、時刻が18時を過ぎたところでそろそろ温泉に入りたい。
あの暑さのおかげで正直体がちょっとアレだったので。
はい!おーんせーん!温泉だよ!
着くなりさっそく脱衣₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾

この世は不確かな事ばかりだが、ツーリング後の温泉は間違いない。
誰か見てたとしてもどうしたって声が出てしまうくらい気持ちが良い。
露天風呂から隣を流れる川が見える。
温泉の音、川の流れる音、虫の歌声、色んな音がカラフルに色づき出す。
やはり疲れた体に温泉は最強だ。

さて、風呂上り。
夕飯には蕎麦と決めていた私だが、白川郷にあるお店はそのほとんどが16時には閉店してしまう。
ナンテコッタイ(´^ω^`)
そういうわけでグルメな物は食べれず、唯一のコンビニ、デイリーヤマザキでちゃっちゃと購入。
一緒に周った人と合流して一緒に食事。
2人で食べればただのコンビニ飯もディナーと呼んでもいいでしょう!
そして外灯なんてろくにない闇夜を自転車で突き抜ける。
静かだ。物音一つしない、と言えば大げさだが車輪が回る音の方が大きい。

道の駅 白川郷。
今宵はここでテント泊。
どうやら野宿スポットらしく、車が何台か入ってくる。
初のテント泊。
設営なんてした事ないし当然説明書も読んでない。
まぁなんとかなるっしょ`,、’`,、’`,、’`,、’`,、(ノ∀︎`)’`,、’`,、’`,、’` ,、’`,、

ででん。

設営完了。
観光案内所的なところでしばし談笑。
私「どこから来たの?」
?「埼玉です。」
私「どこまで行くの?」
?「埼玉です。」
私「???????」
どうやら本州一周してる途中らしい。
スゲぇや_( _´ω`)_
やはり旅人というのはお喋りだ。
色んな事を聞いたり話したり。
とは言えなかなかいい時間だ。
おそらく翌朝には起きる時間が違うという事で、お互いの旅の健闘を祈って各自のテントの中に入る。
ホッと一息。
テントはなんて安心感があるんだ…。
中に蚊が1匹入ったけど…。
ようやく長い1日が終わった。
獲得標高は1500mといったところだろうか。
いや〜疲れた疲れた_( _´ω`)_
エアマットも用意しておいたおかげで寝心地も最高。
すぐに眠れそうだけど明日の事を考えるとなかなか寝付けない。
明日は、どんな景色が待ってるんだろう?
1日目(金沢〜白川郷)
走行距離:77.47km
走行時間:4時間16分
最高速度:54.5km/h
平均速度:18.1km/h
獲得標高:1511m

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