【北海道自転車漂流記】3日目 世界遺産への入口(紋別市 – 斜里町)

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朝だ。

風でテントが大きく揺れる。
風向きが変わった…?昨夜はこんなにも強くなかったのに。
そう思い、テントから身を出してみると風向きではなく単純に風が強くなっていた。
冷え込む朝だ。さすがに昨日ほどは寒くないが、それでもこの風の中ではかなり冷える。
そのまま朝の空気に身を委ねながら浜辺まで行ってみる。
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ァァァァァァァァァァァァァァァァァァ

太陽が昇り始めた。
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例によって波がめちゃくちゃ強い。

昨夜も打ちつける波の音がずーっと続いていて、時折目が覚めるほどだった。
白波の高さが異常’`,、(‘∀`) ‘`,、
いそいそとテントをしまい、自転車に跨る。
北海道旅、3日目だ。
いつものように時間に縛られず、軽いウォーミングアップも兼ねて海岸線をのんびりと進む。
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ほんとバカ(好き)。

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とりあえず、網走まで行ってみようかしら?

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相変わらず晴れ男っぷりを発揮してしまったぞ’`,、(‘∀`) ‘`,、

ここ2日間でギンギンに太陽の日差しを受けすぎたせいでだいぶ日に焼けてしまった。
一応日焼け止めクリームを塗ってみたが、さすがに一日中この青空の下じゃ効果はイマイチだった模様。
オホーツクラインは網走まで繋がっているが、海岸線を一望できるのはどうやら紋別までらしい。次第に海から離れていき、大地に向かっていた。
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らしさ〜〜〜

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地味に登り口調になってきた。

地図を確認すると、どうやらサロマ湖が近くにあるらしい。
うーむ、名だけは聞くが…どういったところなんだろう?
登り坂を進むと、サロマ湖が一望(半望?)でにる簡易的な展望台らしきものがあったので立ち寄ってみる。
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いや海やん( ꒪ д꒪ ⊂︎彡☆︎))Д´)

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サロマ湖広すぎてただの海やん( ꒪ д꒪ ⊂︎彡☆︎))Д´)

うーむ、やはり名前だけ先行して実態を何も知らない観光地は恐ろしい…。
そして湖畔なだけあって起伏も間々ある。
この日も改めて思うのが、「もう少し」というのが命取りになるな…。到着が早いからもう少し進んだところでテントを設営しようものなら、こういった何もないところになってしまうんだもの…。
そんな中、ちょっと興味深すぎるライダーハウスを発見。
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で、出〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜wwwww

機関車に泊まれるライダーハウスだ!!!
トイレも水場もあるから泊まれることには泊まれるが…飯がねーぞ。
(一応近くに個人商店なるものはあったが…)
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海か湖か分からんがおそらく湖。

相変わらずの起伏のある道を進むと、道の駅「サロマ湖」が現れた。
丁度いい。実は北海道に来てからまだソフトクリームを食べていない!
コンビニにあるソフトクリームは食べたが、もっと濃厚なやつを欲しているのだよ。
ということで、
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ハハハハ!やったぜ!ついに!!!

うまああああい!!!
体を少し休めたところで道の駅の裏側に行ってみた。
するとそこには季節ハズレのアレが…。
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まさかの9月にひまわり。

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小さな太陽だ。

もう笑うしかないよね。
サロマ湖を過ぎると、網走までは平坦な牧場道がひたすら続いていた。
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壮大だ。

こんなにも視界が開けた景色にいちいち感動してたら先に進まなくなるぞ’`,、(‘∀`) ‘`,、
しかし海沿いもまた恋しい。
すると、明らかに私好みの道が現れた。
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自転車道…!

行くっきゃねえ…これは…義務!!!
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うっはー!ワクワク感が抑えられん(´^ω^`)

さぁ、どんな景色を見せてくれるんだい?
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正直、何にも良いものなかった、、、

道は荒れてるし、狭いから虫がバンバン当たりに来るし、ぜんぜん景色は良くないし。
走り始めて最初の交差点で一般道に戻ってしまった。
しばらくして市境を迎え、網走市に入った。
網走といえば、極寒の監獄 “網走監獄”が有名だ。
ようやく観光地らしい施設を見れるという事で場所を確認してみると、思いのほか中心地から離れているぞ?
地図に従い走ってみると、
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けっこう登る’`,、(‘∀`) ‘`,、

監獄らしさ出てきたぞ!
北海道の山の上という僻地…囚人にとっては厳しい環境だったろうに…。
しばらくしてその入り口が見えた。
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ちょっと監獄されてきます。
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圧倒的重厚感…!

東大とは全く違う雰囲気の“赤レンガ門”だ。
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ちぃーっす!いつもお疲れっす!ちぃーっす!

網走監獄の歴史は大変古い。当時の日本は、明治維新後の内乱や政治犯が相次ぎ囚人が過剰となっていた。富国強兵を掲げて西洋列強と肩を並べるため、またロシア帝国の脅威を防ぐためには北海道(当時でいう蝦夷地)を開拓する必要があった。
そこで、過剰となっていた囚人を北海道に集約させ、労働力として北海道の防衛と開拓を進めた。
そして1890年、中央道路の開削のために、釧路集治監から網走に囚徒を大移動させて発足したのが網走刑務所の始まりだ。
1909年の山火事によりほぼ全焼してしまったが、1912年に復旧。現在は最北端の刑務所として保存公開している野外歴史博物館として使われている。
めちゃくちゃ広くて、至る所に囚人の格好をした人形があって当時の様子を再現している。
そのうちの一つ、舎房及び中央見張所がこちら。
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外観。

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内観。

観光客『地価の安い北海道でこの部屋借りるならいくらになるんだろう』
!?!?
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脱走者発見!

この男について調べてみると、なかなか壮絶な人生を送っていることが分かる。
小さい頃に脱走者の手口みたいな番組があって、その時の記憶が十数年ぶりに繋がった。
そうか、ここ網走監獄がその舞台だったのか、、、。
そんな監獄の飯が食べれるともいう、観光客の気持ちをめちゃくちゃ汲み取ったサービスがあるので、食堂へ向かう。
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ででん。監獄定食や!
実際にコレが出されていたなら十分満足なんだがねフフン・*・:≡︎( ε:)
網走監獄を後にし、この先の事を考える。
正直もう満足してしまったのでここで泊まってもいいかなと。
うーむ、でももう少し進めば世界遺産“知床半島”に行けるから、その手前で一泊しよう。
そんな感じで再び海沿いへ。
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遠くの方に知床半島が霞んで見える。

フフフ、ニヤケが止まらんぜよ!
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ちょうどタイミングよく電車が通過。

そういえば北海道旅初めての電車かも(´^ω^`)
なかなか可愛いお顔をしてるじゃないか(´^ω^`)
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!?!?!?!?!?

ちょ、後ろのソレって、ちょ、えっ?
JR北海道事情を少しだけ考えてしまった。
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気持ち良さしかない。

やはり海沿いはイイぞ最高だ。
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単線って味があって好き。

釧網本線沿いは海と湿原に囲まれていて周りを遮るものがない。
『何もない』、が良い。
そして調べてみるとどうやらこの路線も囚人の手で建設されたらしい。
北海道の発展には色々な歴史がありそうだ。
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小清水原生花園。
光のカーテンが注がれていた。
あとで調べてわかったが、6月から8月にかけて約40種類もの花を楽しむことができるらしい。
こんな時期でも観光客がそれなりにいたしシーズン中はもっとすごいのかも。
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遠くに知床半島が見える。

進む先が見えているのは安心感がすごい’`,、(‘∀`) ‘`,、
湿原地を過ぎると牧場地が広がっていた。
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らしさ〜〜〜

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らしさ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

そしてずーーーーーっと真っ直ぐな道が登場。
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ほんとひたすら。

見える景色はほとんど変わらない。遠くにあったものが近くに見えるようになり、そして遠くにはまた同じようなものがうっすら見えて進む度にそれが大きくなる。
その繰り返しだ。
これも後で調べてわかったが(そんな事が多すぎる)、このひたすら真っ直ぐな直線は『天に続く道』として有名らしい。
そんな道を途中でそれた所にあるのが、世界遺産への入り口 “斜里町”だ。
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とても綺麗な道の駅だ。

コンパクトな街だが、さすがに世界遺産の入り口だけあって、活気がある。
この道の駅の向かい側にレストランがあったので入店!!!
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かーいせんどーん!!!!

ホタテ×鮭×イクラ is 優勝。
北海道に来て海鮮丼を食べていなかった自分が情けない…!!
たまりませんなぁ!
海鮮丼で優勝した後は近くの銭湯でのんびり。
(仕事の連絡が来たのだけは許せないファッキンカンパニー)
道の駅で行われていたフラダンスセミナーがようやく終わったので、寝る準備をいそいそと。
翌日は世界遺産だ。
まさか人生の中で知床に行く機会があるなんて思いもしなかった’`,、(‘∀`) ‘`,、
期待に胸を膨らませながら就寝。
3日目(紋別市 – 斜里町)
走行距離150.19km
総距離367.29km


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