【下北半島一周】3日目 本州最北端へ マグロなど(脇野沢-関根)

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午前2時。
まさかの雷雨。
雨予報ではなかったが、なんとなく雲が怪しいと思って屋根のある所にテントを設置しておいて大正解だった。
そんな夜を越えて朝を迎えた。
生きている…
結局、深夜の雷雨以外には何も起きなかった。
テントのジッパーを開け、湿り気のある空気を中に取り込む。
隙間から見える外の天気は、夜中の雨雲をまったく感じさせない100%の晴れ。
いやー、自分の晴れ男っぷりにビックリだよまったく!
出発の支度をし、いざペダルに足をかける。3日目ライド、いざ参らん!
目的地は本州最北端の大間崎だ!!!
濡れた路面と強めの朝日が目に眩しい。
これまでの平坦な海沿いとは打って変わり、ガッツリとした峠道だ。
山道というより、崖道といつ表現の方が正しいか。
山と山の間を縫うようなワインディングな道が続く。
交通量はゼロ。
静かだ。
ぐんぐん登る。
自分の息遣いが荒くなるのがわかる。
ウルトラライトギアで構成されたキャンプツーリングセットだが、自転車含めて14kgあるもの。登りはさすがに厳しいね。
景色はというと、津軽海峡をチラチラ見下ろしながらのライドだ。海面は雲で境界線が霞む。
峠道を登りきったところで広場が現れ、そこから一気に下る。
こういった辺境地の道路状態には全く期待していなかったが、きちんと整備されていて期待を大きく上回ってくれた。
右に左にとワインディングな道が続くため、スリップに注意しながら風を切るように進む。
交通量がゼロのおかげで安心して走ることができた。
下り切ると同時に視界が開けた。
こっち見んなし。
コメントせずにはいられない山を発見!
すごい。なんて大きい岩なんだ…。
“縫道石山”と呼ばれる東北百名山の1つらしい。
観光マップを見ると、どうやら仏ヶ浦は数少ない観光地の1つでかなりの絶景らしい。
これは見ざるをえない!
再びの登り坂をえっちらおっちらと進む。
なかなかにシンドイ’`,、(‘∀`) ‘`,、
日差しが秋とは思えないほど強く、汗が全身から吹き出るほどだ。
朝に充分なほど水分を補給しておいたおかげで仏ヶ浦の駐車場に着くまでギリギリ保った。ふう…ヤレヤレ。
この駐車場がなかなかに
高い場所にある。ここからは海岸まで徒歩だ。
想像以上に脚にクルwww
あの、コレ、ほんとにお年寄りはやめた方がいい。
片道だけで15分、往復だと40分はかかる。
※佐井村から遊覧船が出ていて、そのま海岸に降りられるのでそちらを利用するのがいいかと。
しかも容赦ないほどの急な坂道。
もうプルプルしっぱなしで海岸まで降り立つと、圧倒的な自然美が目の前に広がった。
崖が凄いことになってる。半端ねぇ。
語彙力が完全になくなった。
陸奥湾口の平舘海峡に面した峻険な海岸沿いに2キロメートル以上に亘り、奇異な形態の断崖巨岩が連なる海蝕崖地形。緑色凝灰岩を主とした岩石が非常に長い間の海蝕を受けた結果形成されたものである。それぞれの奇勝には、浄土のイメージを重ねて「如来の首」「五百羅漢」「極楽浜」などの名が与えられている。90メートルを超える断崖もあるなど陸上から近付くのが困難な土地で、長らく地元民のみに知られる奇勝であった。”(Wikipedia「仏ヶ浦」参照)
とにかく崖がデカいし絶壁。
スケール感が文明社会のソレとは違くて、目に入る情報の処理が追いつかないというより処理されない。
ただただ“しゅごい”の一言に尽きる。
海の美しさったらもう!
黒い固まりは全部うにですコレ。
平日だからか、観光客はお年寄りの方が多い印象。
人生経験でいったら私の3倍はあるだろう方々ですら声を上げるほどの景色だ。本当に来てよかった。
降ってきた道をヒィヒィ言いながら引き返し、途中の自販機でスポーツドリンクをゴキュッゴキュッと一気に飲み干す。
いやー暑いぞ暑すぎるぞ。
展望台からの景色。
アレだけ大きかった崖が小さく見えるくらい結構な高さだ。
海岸線といえばこういった起伏の多い道が醍醐味みたいなところがある。好んで峠を攻めることはあまりないが、やっぱり登りがないと物足りない感is少しある。
程なくして下り坂を迎え、海面より少し高い所までグーっと下る。実は前日のうちからツーリングマップルでチェック済みで、ここには海鮮丼をいただける食堂があるのだ’`,、(‘∀`) ‘`,、
デデン。
「ぬいどう食堂」である。
いやーもうちょっと栄えてるかと思ったらだいぶ違ったね。
時刻はちょうど10時半。
仏ヶ浦でだいぶ時間をかけてしまった。だがいいの。あの景色は見るに値した。
店内に入り、おばちゃんに勧められるがまま席に着く。店内には誰もいない。メニューを眺め、私は歌舞伎丼を注文する。
ウニ・マグロ・イクラの三色丼!
やっと海鮮丼にありつけたというか、やっとちゃんとした食料にありつけたで!
もう一瞬でペロリしちゃいました。
そこから再びの登り坂を進む。食べた海鮮たちが胃の中で泳ぐのが分かる。うーん、やっぱり登り坂は好きだけど好きじゃないな✌(‘ω’≡’ω’)✌
観光マップルに特になにも記述がないのも納得がいく。本当にこの辺りには何もない。
ただ、そういった道であっても、走っている時に「あ、ここの曲がり道、好きだなあ」とか、振り返って見ると「面白い道だなあ」とか、観光地ではないただの道ですらツーリングでは楽しめるのが面白い。
特に、こういった何にもないところでは自分だけのお気に入りスポットがたくさん現れる。それもまたツーリングの醍醐味だ。
ようやくワインディングな峠道も終わり、海沿いまで降りてきた。ここからは独特な岩たちが視界に入ってくる。
過保護だから何度でも言ってやる。
「俺のCAAD10ちゃんはカッコいい」
海の見える坂道の良さ。分かるだろうか、いや分からざるを得ない。何度もこういった場面が出てきて自分にうんうん頷きながら走り続けた。
途中、やたらデカい岩が遠くの方から目に入り、近づくにつれてそのデカさに頭が追いつかなくなってきた。
スケール感狂うぞコレ。
え、え、デカい。
願掛け岩とかなんとか言われてるそうな。
パワースポットとか基本的に信じるタイプじゃないけど、なんだかそういったパワーとかありそうなくらい神秘的な存在だ。
大間町に入ると、ひさびさに文明の発達を感じる景色になってきた。
大間崎への青看に従い、胸のワクワクを高めながら進む。
焦る気持ちを抑えつつ、大間崎まであと5km!
そしてついに、
到着!!!!大間崎!!!!
きました本州最北端!!!!
それにしても最高の天気じゃないですか!
対岸に北海道が見える。
うおおおお近い近いぞ!!!
あの陸のずっと奥には広大な土地が広がっているだなんて、昔の人は知らなかっただろうな。
なんといっても大間といえばマグロ!
大間のマグロを知らないなんて義務教育を受けた人間ならいない。
というわけで私もマグロを頂きます。本日2度目の海鮮丼フヒヒ。
足を運んだのは「かもめ食堂」という定食屋さんで、本州最北端の食堂に当たるらしい。
そして注文したのがこちら。
もちろんマグロ丼です。
うまあああああああい!!!!
もうね、脂のキラキラが違いますよ。
赤身、中トロ、大トロのある意味で三色丼のマグロ丼、優勝です。
さて、あとはもう消化試合だ。
時刻は14時半。
下北半島の東側をひたすらに大畑まで進む。
こちらの道は西海岸と打って変わって、交通量が非常に多い。基本的に平坦な海岸沿いがひたすら進み、峠が1つあったくらいだ。追い風もあって、大畑までの30kmも1時間ちょっとでワープしてしまった。
思いのほか町として機能してるじゃない!
さて、この日の宿なんだが、途中にあった公園で野宿でもしようかと思っていた。
しかし実際に行ってみると、どうも町の中心地からズレていて過ごしにくい。
昨日の夜が快適じゃなかったこともあるし、この日はいっそのこと民宿にでも泊まろうかしらね✌(‘ω’≡’ω’)✌
とはいえ「今から泊まれますか?」って電話で聞いても断られるに決まってる。
以前北海道で泊まったところが、「電話でのご予約は断っているが、直接来られた方には特別に用意する」という奇跡の対応をしてもらったことがあった。
もしかしたら直接交渉した方が情も湧くだろうし対応してくれるかもしれない!
そんなかんだで1件目を訪問。
私「今夜泊まれますか?」
受付「ごめんなさい。」
ムムム。2件目だ。
私「今夜泊まれますか?」
受付「ごめんなさい」
ヤヴァイぞ。ネットで調べてもこの2件しか出てこなかったのに…!!!
やはり前日に行ったむつ市の中心地まで戻らないとほとんどないらしい…
私「ちなみにキャンプ場ってこの辺りにありますか?」
受付「ありますけど、くまちゃんがよく出ますよ」
私「くまちゃん?」
受付「くまちゃん。」
くまちゃんじゃぁないんだよ!!!!!!!
でもその話の中で、キャンプ場に行く途中に民宿があるとのこと。
もう残された候補はそこしかない!行くしか!
どんどん中心地から離れていき、林と林の間にある狭い道路をひたすら進む。狭いくせになぜか交通量が多い(ꐦ°᷄д°᷅)
そして訪ねたのが「旅館 サルビア」。
ちょうど女将さんが花壇に水をやっていたので直接交渉をし、なんと2つ返事でOKだった!
さらに嬉しいことに洗濯機も貸していただき、ゴウンゴウン回している間に5kmほど離れたローソンまで戻って食料を補給!
戻ってきて自転車保管用に倉庫も貸していただいた(´^ω^`)
おほっ。いいお部屋じゃない(´^ω^`)
素泊まり1泊4,000円です。
なんと焼きそばまで用意して頂いた( T_T)
ぁぁ〜染み渡る…
ハンガーも用意しておいてくれてもう対応が素晴らしすぎる。
お風呂もヒノキの香りがする綺麗なお風呂で、これまで泊まってきた民宿の中でも1番気持ちのいいお風呂だった。
風呂上がりに女将さんとしばらく談笑。
しっかり宣伝しといて!とのことだったのでしっかり宣伝させていただきます。
旅館サルビアはいいぞ!
こういうお世話になった所ではしっかりとお金を落としていかないとね。
ビールが格別に美味しく感じる夜であった。
布団に潜り込み、程なくして眠りについた。
やはり前半のアップダウンでだいぶ疲れていたのかな。
明日も無事に晴れるといいな。
下北半島ツーリング3日目
(脇野沢-関根)
走行距離 125.7km
総距離 306.47km

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