“西伊豆スカイライン”
最高だと聞いたし最高だと思ったし最高だと感じたし最高だと伝えたい。
いやほんと、最高でした。
昨年の3月、菜の花が満開の時に伊豆半島を一周した。起伏の多い海岸線を走るのは体力的に大変だった部分もあったが、走りながら目に映るその絶景がなによりも印象に残っている。
もうね、本当に良い伊豆イチでしたよ…
うむ。たしかに満足した。しかし、今年に入ってから“欲”の声が…
(外周だけでいいのか…?)
ん?
(内陸側も走りたくないか…?)
だ、誰だ!?
(西伊豆スカイラインを走りたくないか…?)
うわぁああああ!!!!!。゚(゚^Д^゚)゚。
人間、誰しも欲には勝てない。
衝動の勝ちだ。
この衝動が沸き立ってきた理由は2つある。
①ヒルクライム口コミ情報サービス「RoadQuest」に投稿される西伊豆スカイラインの写真がいちいち絶景で衝動が抑えられなかったこと。
②晴れていたこと(大事!)
そう、晴れていたんです。思わず有給取っちゃいました✌(‘ω’≡’ω’)✌
この「RoadQuest」の影響も大きい。1年くらい前に出来上がったサイトで、ヒルクライム口コミ情報サイトだ。簡単に言うと峠専門のぐるなび的なやつ。
投稿された峠を見ていると、一際目立つ絶景が流れてきて、調べると「西伊豆スカイライン」という峠だった。
投稿される写真がいちいち美しい…見てみたい走ってみたい走らざるを得ない!!!!
RoadQuestによる西伊豆スカイラインの峠情報はこっち⇒
これによると、西伊豆スカイラインは伊豆箱根鉄道修善寺駅が最寄り駅となる。地図で見ると以下の通り。
口コミでは修善寺駅方面から登るのが一般的らしい。
しかし、同じ道を行ってそのまま帰るのも面白くないし、登った後に戸田方面に向かってもいいが、すでに一度走っている。
であれば、伊豆半島を縦断するような形で走ってみよう!
そしてこのルートを使うことで、調整がうまくできれば黄昏時に西伊豆スカイラインを走ることができるぞ!
というわけで、会社に向かうサラリーマンと時間をズラし、伊豆方面へ出発です!
輪行解除!ご覧くださいこの青空!
サラリーマン諸君!これが有給取得のプロだ!!!
伊豆急 河津駅から西伊豆スカイラインを目指す。
と、その前に。
“河津”と聞いてまず思い浮かぶのは早咲き桜の“河津桜”だろう。
河津桜は2月上旬から咲き始め、3月には見頃を終えてしまうのだが…どれどれ?
桜だー!!!
🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
🌸桜のトンネル🌸
🌸🌸🌸🌸🌸🌸🌸
ちょっと散り始めてたけど、それでも場所によっては満開の河津桜が見られたぞい!
向かうは西伊豆スカイライン!
海岸沿いとは全く違う雰囲気だ。この辺りで貧脚にはすぐにわかるくらいの傾斜を感じた。
季節は3月上旬だというのにめちゃくちゃ暑い。ペダルを踏む?回す?えぇーいどっちでもいい!自転車が進むたびにどんどん暑くなる。
景色はザ・田舎って感じで、民家とか商店とかが立ち並ぶ。その中で頻繁に目に飛び込んできたのが“わさび”だ。
そういえば静岡はわさびが有名だったことを思い出し、今度はご飯の口コミサイト“食べログ”にて検索!
するとこの地域、“わさび丼”なるものが有名らしい。生つばが…🤭じゅるじゅるのジュルですわ!!!
突然立体的な建物でてきて思わず足を止めてパシャり。
このループ橋を下った先にあるのがわさび丼で有名なお店らしい!
うむ。山奥のひっそりとした観光地感があって私は好きだぞ。
しばらく道なりに進むと見えてくるのがこちら。
わさび園“かどや”。テレビで紹介されて以来、来客が凄いらしい。
水が綺麗だからこそ栽培できるやーつ。
店内に入ると、なるほどこれは凄い。有名人押しかけまくり〜!と、ここで待機列を確認すると、まさかの1時間待ち…。
え、え、今日って平日だよね、え、しかもいま13時だし、なんならピーク過ぎてると思ったのに、え、
まあ時間に余裕はたっぷりある。名前をカキコして、あたりを散策する。とりあえず、近くに滝があるらしいので行ってみる。暇か( ꒪ д꒪ ⊂︎彡☆︎))Д´)
けっこうしっかり滝やってるじゃーん!!!( ꒪ д꒪ ⊂︎彡☆︎))Д´)
あ〜、水しぶきで冷えた風が気持ちぃ〜!
お店に戻り、しばらくしてから名前を呼ばれ店内に腰を下ろす。メニューを開くも、もちろん何を頼むかはすでに決まっている。
「わさび丼くださぁああああい!!!!!」
そして渡されたのがこちら。自分ですりおろすタイプ。
これを、
こうして、
こうじゃ!!!
ふー!絶景かな!
わさび丼ってどんなのか全くイメージがわかなかったが、自分ですりおろしたワサビをそのままに丼に載せるスタイルだとは、、
醤油をぐるっと回し、いざ実食!
ぉぉこれは…なんか思ってたのと違う。
もっとツーンと刺激がくるのかと思っていたが、むしろワサビの風味が口の中いっぱいに広がる。
柔らかいご飯と香り豊かな鰹節と相まって、めちゃくちゃ上品なご馳走じゃあないか!
無心になって貪りつき、平らげるのに長い時間も必要なかった。
これはご当地名物として是非とも食べていただきたい!ご馳走様でした_( _´ω`)_
お店を出ていざ再びの西伊豆スカイラインへ。
ちょうど天城越えルートらしい。
!?!?!?
美人どっこー↑↑↑!?!?
スタートしてからこの辺りまで、さっきの滝以外に景観ポイントがないままいい時刻を迎えようとしていた。
陽が傾きつつある。時刻はすでに16時。
スタートしたのが11時過ぎで、お昼の待ち時間も多かったのもあり、全然走っていないのにもうこんな時間だ。
ちょっとだけ焦り始める。
知らない土地ゆえの焦りもあるのかもしれない。例えば距離感だったり、補給ポイントであったり、地理的な厳しさだったり。そういった“自分の知らないもの”による心理的な影響って意外と侮れない。
次第に道も勾配が厳しくなり、峠道を進んでいるのがわかる。と、同時に気のせいか太陽も沈むスピードが速くなっている気がする。
黄昏時の西伊豆スカイラインを見たいがために走っているのに、太陽が沈んでしまっては意味がない!
そしてついに分かり易すぎる看板を発見!西伊豆スカイラインへの入り口だ!
木々に覆われていたさっきまでの道とは打って変わり、空の広さを感じることができる。
ついにここまできた…!短いようで長いようで、なんだか不思議な感覚だ。
陽も大きく傾いている。ドンピシャだ…これは期待できるぞ…!!!
ァァァァ……
美しい…何という美しさ。これが西伊豆スカイラインの絶景…
沈みかけた太陽へ続くように海の上に道が出来ている。
来た道を見下ろしてみると、なるほど標高は高くないが、しっかりと山道を抜けてきたのが分かる。
海の美しさもあるが、緑の深い森たちをオレンジ色に染め上げる美しさも格別だ。
もちろん、オレンジに染まった我が愛車の美しさも!!!
この時間はなんだか特別な時間な気がする。
そしていよいよ太陽が沈む。
太陽が隠れ始めるのと同時に、夜が顔を見せ始めた。
街の明かりと空の暗さによるコントラストが分単位で強くなっていくのが目で見て分かる。
そして、ついにこの時を迎えた。
黄昏時だ。
長い一日の中、日没直後の雲のない西の空にほんの少しの時間だけ現れるこの美しいグラデーション。
この瞬間を待っていた。
“西伊豆スカイライン×黄昏時×自転車”
この最強の組み合わせに言葉が出ない…
(語彙力がないだけとは言わせねーぞ?)
ふぅ…満足だ。そして美しいグラデーションも夜の闇に消えた。
うむ。いつものやつだ。
夕暮れ時を狙うのはいいんだけど、その後が大変なんだよね。
山の中だから当然のように街灯はない。
そしてこの辺り、実はまだ雪が残ってるくらいには気温が低い。
登りきった後の汗も乾き、この気温の中での下り坂ということもあって完全に体が冷え切ってしまった。うぅ寒い…!!!
本当であればこのまま三島まで自走するつもりだったが、この寒さで完全にやられてしまった。
ちなみに西伊豆スカイラインを下った先にある修善寺付近は温泉地域になっているらしく、色々と楽しめそうなので時間があったら立ち寄ってみるのもアリかもしれない。
かくいう私はというと、完全に早くベッドにダイブしたいので泣く泣くパス。
Suicaなんてもちろん使えるわけもなく、久しぶりに乗車券を購入。修善寺駅から三島まで輪行で向かう。
そして三島駅からすぐ近くの事前に予約しておいたビジネスホテルまで向かう。
まだ出来上がって1年くらいしか経ってないらしい。
このホテル、なんとサイクリストを誘致してるらしく、部屋まで自転車を持ち込んでいいとのこと!
しかもこのフロア全体がサイクリスト専用になっていて、自転車を転がしていいし、なんなら壁にぶつけても平気らしい!
そして部屋にin!!!
綺麗じゃないですかこれ〜安いって理由で選んだ割には最高なお・も・て・な・し・じゃないですかこれ〜もぉ〜
シャワーを浴び、撮ってきた100枚を超える写真を整理しながら鑑賞に浸る。
西伊豆スカイライン、最高だったな、、明日はどんな1日にしようか、、(決めてない)
つづく。
1日目(河津市-三島市)
走行距離63.07km